こんにちは
関原デンタルオフィスです
前回は唾液の役割について解説しましたが、
具体的にどのような成分が
その働きを担っているのかも気になりますよね。
そこで今回はさらに踏み込んで、
唾液を構成する成分について
わかりやすく解説します。
唾液の99.5%が水!
私たちの唾液は無色透明で、
味を感じることもありませんが、
それは99.5%を水が占めているからです。
限りなく100%に近いため、
それはもう水なのでは?と
思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
けれども、残りの0.5%に含まれる成分が極めて重要といえます。
微量のホルモンが全身状態を大きく変化させるように、
唾液に含まれた0.5%の成分が
お口の健康を大きく左右するものなのです。
唾液の0.5%を占める成分について
唾液には、水以外に次のような成分が含まれています。
【アミラーゼ】
アミラーゼは、デンプンを分解する消化酵素です。
食べ物の消化を促進します。
【リゾチーム・ラクトフェリン・ペルオキシダーゼ】
これらは抗菌作用や殺菌作用を発揮する成分です。
虫歯菌や歯周病菌を排除してくれます。
【リン酸・カルシウム】
リン酸とカルシウムは歯の主成分です。
傷付いた歯の修復材料と言っても良いでしょう。
唾液に含まれるリン酸とカルシウムには、
歯の再石灰化作用が期待できます。
【ムチン】
ムチンは唾液中に含まれる粘着性の高いタンパク質です。
食塊の形成や嚥下を円滑に進める役割を果たします。
【成長因子】
お口の中が傷付いた時には、
唾液に含まれる成長因子が活躍します。
つまり、唾液がたくさん出ている人ほど、
口腔粘膜の傷の治りも早くなるのです。
【免疫細胞:IgA】
唾液には免疫グロブリンの一種である「IgA」が含まれています。
粘膜の表面で機能する免疫細胞で、
お口から入ってきたウイルスなどの病原体を
弱らせる機能を備えています。
まとめ
今回は唾液の構成成分について解説しました。
唾液は99.5%が水で構成された物質ですが、
残り0.5%に含まれる成分が
極めて重要な役割を果たします。
次回は唾液が分泌される場所『唾液腺』について
お話ししたいと思います。