こんにちは
関原デンタルオフィスです
前回は「過剰歯」について解説しましたが、
今回はその逆の“歯の本数が少ない”ケースです。
専門的には「欠損歯(けっそんし)」
「先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)」
とも呼ばれる症状で、
さまざまなデメリットを伴います。
欠損歯は全体の10%に見られる?
欠損歯が見られるのは、
全体の10%程度です。
全体の3~5%程度に見られる過剰歯と比べると、
かなり割合が高いですね。
とくに下の顎に欠損歯が見られるケースが多いので、
その点は十分に注意しましょう。
前回もご説明した通り、
乳歯は全部で20本、
永久歯は28本(親知らずを除く)生えてくるため、
それよりも少ない場合は先天性欠如歯が疑われます。
欠損歯の検査方法
歯列が完成している時期であれば、
欠損歯を視診で確認することが可能です。
ただし、歯の本数が足りなくても
顎の骨の中に埋まっている場合もあるため、
レントゲン検査も実施する必要があります。
ちなみに、乳歯列の場合は3~4歳くらい、
永久歯列は12~13歳くらいで完成しますが、
歯の発育には個人差があるため
歯列の完成時期が遅れることも珍しくはありません。
ですから歯の本数で気になる症状が出てきた時点で、
一度歯医者さんに診てもらうと良いでしょう。
↑右下5(永久歯)が欠損
↑右下2(永久歯)が欠損
欠損歯による影響
歯の先天性欠如があると、
次に挙げるようなデメリットが生じます。
・歯並びが乱れる
・噛み合わせが悪くなる
・食べ物が噛みにくい
・息漏れによる発音障害が起こる
・汚れがたまりやすい
・見た目が良くない
欠如歯は過剰歯と同様、
メリットが一切ありません。
デメリットしか伴わないため、
治療によって症状を改善するのが望ましいです。
欠損歯の治療法
欠損歯がある場合は、次の3つの方法で治療します。
治療法1:入れ歯を装着する
欠損歯のもっとも簡便な治療方法は
「入れ歯」です。
取り外し可能な装置なので、
歯や顎の発育を阻害するリスクも少ないです。
成長に合わせて作り直していくことも可能です。
治療法2:ブリッジを装着する
ブリッジは固定式の装置で、
安定感が高いです。
食事もしやすくなりますが、
成長期に入れると歯や顎の発育を邪魔することから、
慎重に適応する必要があります。
治療法3:インプラントを入れる
歯がない部分にチタン製の人工歯根を埋入して、
被せ物を装着します。
天然歯の見た目や噛み心地を忠実に再現できるものの、
装置なので成長期には向いていません。
成人してからの欠損歯の治療法としては、
非常に優れているといえます。
◎乳歯をそのまま使う
欠損部位の乳歯が正常に生えていて、
抜け落ちることがない場合は、
そのまま継続して使っていくという
選択肢もあります。
これは治療法というよりは、
対処方法のようなものです。
すべてのケースで行えるわけではありません。
まとめ
今回は、歯の本数が少ない「欠損歯」について解説しました。
欠損歯はお口の健康や発育に与える影響が大きいため、
適切に対処する必要があります。
そんな欠損歯の症状にお困りの場合は、
いつでもお気軽に当院までご相談ください。