こんにちは
関原デンタルオフィスです。
子供は、歯周病の中でも歯肉炎にかかることが多いです。
比較的軽度の歯周病にとどまることから、
大人の歯周病ほど深刻に考える必要はありませんが、
歯周炎になるリスクも存在しています。
「侵襲性歯周炎(しんしゅうせいししゅうえん)」という、
子供がかかりやすい歯周炎には十分な注意が必要です。
今回はそんな侵襲性歯周炎の特徴や原因について、詳しく解説をします。
そもそも侵襲性歯周炎とは?
侵襲性歯周炎はもともと
若年性歯周炎(じゃくねんせいししゅううえん)
と呼ばれていた歯周病です。
標準的な歯周炎よりも年齢が低い人がかかる傾向にあったため、
そのような病名が付けられていました。
10~20代の人もかかりやすい点は、
普通の歯周炎と大きくことなります。
ただ、実際は中高年でもたくさんの人が発症していることもあり、
年齢による定義をなくした診断名となりました。
進行が早い歯周炎
侵襲性歯周炎の最大の特徴は、進行が早いことです。
本来は、数年かけて徐々に進行していくのが歯周炎ですが、
侵襲性の場合は数ヵ月で目に見えるような変化が現れます。
歯茎や顎の骨が急速に破壊されていることから、
普通の歯周炎と同じように考えるのは危険です。
早期に治療を開始しなければ、取り返しのつかない症状まで進展します。
歯垢・歯石が原因ではない?
歯周病は、歯の周りに歯垢や歯石がたまることが主な原因となります。
それは子供がかかる不潔性歯肉炎や萌出性歯肉炎も例外ではありません。
ところが侵襲性歯周炎の患者さまのお口には、
歯垢・歯石の沈着が目立たないケースが多いのです。
これも侵襲性歯周炎の厄介な点といえるでしょう。
ですから、年齢が若くて、お口の中が清潔であっとしても、
歯茎の腫れや痛みなどの症状に気づいた時点で、
歯医者さんを受診することが重要となります。
まとめ
今回は、子供がかかりやすい侵襲性歯周炎について解説しました。
侵襲性歯周炎は、比較的珍しい歯周病ではありますが、
一定の割合でかかる人がいます。
その点を踏まえた上で、お子さまのお口の異常には目を光らせるようにしてください。
次回は、子供の歯周病の治療法について解説します。