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歯科と全身疾患について(スタッフブログ)

こんにちは

関原デンタルオフィスです。

口腔は全身の入り口です。酸素や栄養素などは、基本的に口腔を介して体内へと取り入れられるからです。そのためお口の状態は、全身の健康にまで大きな栄養を及ぼすこともあります。時には口腔疾患が命にかかわるような全身の病気を誘発することもあるため、お口の健康状態には十分配慮する必要があります。今回はそんな口腔と全身疾患の関連について、詳しく解説をします。

お口と全身疾患に関連がある理由

 

冒頭でも述べたように、口腔は全身の入り口なので、良いものも悪いものもたくさん通過していきます。そこでまず思い浮かべていただきたいのが風邪やインフルエンザといった感染症です。私たちが日常的に感染し、発症する病気は、口腔を介して病原体が侵入します。それはすべての人に共通していることなのですが、口腔の状態によってリスクが大きく変わる点に注意しなければなりません。

感染症にかかりやすい人の口腔の特徴

 

細菌やウイルスによる感染症は、次のような口腔環境の人でリスクが高くなりやすいです。

常に口が開いている(口呼吸)

歯垢や歯石がたまっている(口腔衛生状態が不良)

歯並びが悪い(歯列不正)

唾液の分泌量が少ない(ドライマウス)

歯周病にかかっている

口腔にこうした症状が見られる場合は、感染症のリスクが高まっているといえます。それでは一つひとつ、その理由を考えていきましょう。

常に口が開いている

歯並びや噛み合わせの異常、あるいは習慣の問題で常に口が開いていると、口腔内が乾燥します。その結果、細菌の活動が活発になるだけでなく、口呼吸で直接、細菌やウイルスが気管へと送り込まれるため、感染症にかかりやすくなるのです。

歯垢や歯石がたまっている

歯垢は、細菌の塊です。歯石は、歯垢が石灰化を受けて石のように硬くなった物質で、細菌の住処となります。これらがたまっていると、口腔環境も不潔になります。

歯並びが悪い

悪い歯並びはブラッシングがしにくく、汚れがたまりやすいです。食べかすも残るため、細菌の繁殖が促されます。

唾液の分泌量が少ない

唾液には、殺菌作用・抗菌作用・自浄作用が期待できますが、その量が減れば自ずと細菌も元気になります。

歯周病にかかっている

後段でも詳しく解説しますが、歯周病はさまざまな全身疾患を誘発する極めて危険な病気です。歯周病を単に“歯茎が腫れる病気”と考えている方は、今日からその認識を改めた方が良いといます。

お口と関連の深い全身の病気

 

お口の健康状態が悪いと、次のような全身の病気が誘発されることがあります。

呼吸器疾患

循環器疾患

代謝性疾患

早産や低体重児出産

免疫疾患

精神疾患

これらは一見すると口腔とは何ら関係のない病気のように見えますが、実際はそうではありません。とくに歯周病は上述した全身疾患の多くを誘発するリスクがあるため、最も注意すべき口腔疾患のひとつといえます。

歯周病が全身疾患を誘発するメカニズム

 

歯周病によって全身の病気が誘発されるメカニズムは次の通りです。

◎呼吸器疾患

歯垢や歯石が堆積し、深い歯周ポケットが形成されると、歯周病菌が異常繁殖します。その一部を唾液や食物とともに誤嚥すると、気管で感染症が生じます。その結果、発症するのが誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)です。

◎循環器疾患

歯周病との関連のある循環器疾患には、動脈硬化、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などが挙げられます。これらは歯周病菌が血管内へと入り、血管壁を硬くしたり、狭くしたりすることで誘発されます。細くなった血管が詰まる心筋梗塞や脳梗塞は、歯周病が原因で形成されたプラークが血栓となることが直接的な原因となります。

◎代謝性疾患

代謝性疾患の代名詞ともいえる糖尿病も歯周病が血管に入り、サイトカインと呼ばれる炎症性物質の濃度を高めることで誘発されます。サイトカインは、血糖値を下げる唯一のホルモン「インスリン」の効果を減弱することがわかっています。

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歯周病と糖尿病関係とは

 

◎早産や低体重児出産

血流に乗った歯周病菌が妊娠中の女性の子宮へと到達すると、そこで炎症反応を引き起こします。そうすると出産に関わる筋肉が異常な反応を示して、早産・低体重児出産を誘発することがあるのです。

歯科偶発症について

 

お口と全身疾患との関連でもうひとつお伝えしておきたいのが「歯科偶発症」です。実は、歯科治療でも偶発的に全身病気を誘発したり、悪化させたりすることがあるのです。具体的には、次のような全身の病気や異常が挙げられます。

術中異常高血圧

不整脈

急性心不全

脳卒中

喘息発作

低血糖性昏睡

糖尿病性昏睡

血管迷走神経反射

過換気症候群

アナフィラキシーショック

局所麻酔中毒

仰臥位低血圧症候群

もしかしたら皆さんが初めて耳にするような病気・異常もあるかもしれません。また、脳卒中や急性心不全といった深刻な症状も含まれることから、歯科治療への恐怖心が大きくなってしまうかもしれませんが、その点はご安心ください。歯科医師は、こうした歯科偶発症のリスクを正しく理解した上で、細心の注意を払いながら診療を進めていきます。仮に偶発的にトラブルが生じたとしても、適切に対処できるよう訓練されているのが歯科医師を始めとした歯科医院のスタッフなのです。

歯科偶発症への対処法

 

ここでは、代表的な歯科偶発症への対処法をかんたんにご説明します。

◎血管迷走神経反射

血管迷走神経反射は、歯科治療への恐怖心や不安感が原因となり、吐き気・血圧低下・徐脈・めまいなどが生じる偶発症です。これは誰にでも起こり得る症状ですが、発症した後に水平位にして安静にしていると、自然に回復していきます。症状が強い場合は、酸素投与やアトロピン(副交感神経遮断薬)やエフェドリン(昇圧薬)の投与も検討します。そんな血管迷走神経反射は、患者さんの精神的ストレスを軽減し、局所麻酔を十分に効かせることで予防できます。

◎アナフィラキシーショック

特定のアレルギー物質が体内に入った際に生じる症状で、歯科治療では局所麻酔や抗菌薬、消毒薬などが原因となりやすいです。アナフィラキシーショックでは血圧低下や頻脈、喘息のような症状が見られ、アドレナリンを注射し、酸素を投与することで症状が改善されます。

◎局所麻酔中毒

その名の通り局所麻酔によって引き起こされる急性中毒です。初期症状としては、血圧の上昇や多弁、興奮が見られ、時間の経過とともに四肢の痙攣や意識障害が現れます。局所麻酔中毒は、麻酔薬の血中濃度によっても変化するため、歯科医師が麻酔処置を適切に行うことで症状の悪化を防げます。

過去に局所麻酔中毒を起こした経験がある場合は、必ず治療前にそのことを伝えるようにしましょう。そうすることで局所麻酔中毒は予防できます。局所麻酔中毒は、初期の段階では経過を見て、中期症状が現れた場合は、抗痙攣薬を投与し、末期症状ではBLS(1次救命処置)などが取られます。

まとめ

今回は、歯科と全身疾患との関りについて、武蔵小杉の関原デンタルオフィスが解説しました。お口は全身の入り口であるため、そこに異常があるとさまざまな感染症や全身疾患を誘発することになります。また、お口の病気を治す歯科治療でも、患者さんの体質や心身の状態によっては、深刻な偶発症を引き起こすリスクがあることを正しく理解しておいてください。もちろん、私たち歯科のスタッフはそうした偶発症に対処できる技術と知識を持ち合わせていますが、患者さんもそのリスクを知っておくことで、不要なトラブルを防ぎやすくなることは間違いありません。

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